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2010年5月27日 (木)

「口蹄疫に全てを奪われる宮崎の同友会の仲間」

◇中小企業家同友会の勉強会で、宮崎同友会の会員から送られた口蹄疫の報告に接し衝撃を受けた。

 それによれば、感染の拡大は止まらない、発生農場から半径10kmの家畜がワクチンと全頭殺処分の対象となるが、新たな農場に感染が発生すれば、そこから半径10kmとなるので、対象となる地域はどんどん広がっているという。

 会員で、唯一畜産農業を営む尾崎畜産の事が紹介されている。尾崎社長は繁殖と肥育で和牛1600頭を飼う。尾崎牛としてブランドが確立しニューヨークやシンガポール等へも輸出している。第2牧場(100頭肥育)が半径10km圏内に入ってしまった、1500頭の牧場もあと2~3日で10km圏内に入るだろう、15億円の設備投資と45年をかけて積み上げきたものがゼロになる、と尾崎社長は訴えている。

◇報告は、新聞などにはない事実を伝えている。そのいくつかを取り上げよう。①殺処分と埋却を進めるための人手と土地が足りない。牛飼いは牧草地をもつが養豚業者は余分な土地を持たない。②行政の担当者は約3年で交替していてプロがいない、10年前に発生した時は「この事はあの人に聞けばいい」というプロがいた。③全国から多くの義援金が県に送られているが、県としては、口蹄疫収束後の経済支援として配分することしかできないがいまお金が要る。そこで、宮崎県弁護士協会の協力のもと、「緊急ボランティア支援基金」を開設し全国から協力者を募ることにした。被災農家には、それらの人の宿泊所を提供してもらい、そこに基金をあてて当面の生活支援に資するという。

◇九州の新聞は口蹄疫の深刻な状況を伝えている。鹿児島県は、宮崎県境に近い曽於市の種牛を離島の喜界島や種子島に移す計画を進めている。

 宮崎県高鍋町の県立高鍋農業高校では、実習用の牛や豚を殺処分するとき、寮生活を送る畜産科の生徒を体育館に集め、県教委はカウンセラーを派遣した。処分される家畜の鳴き声を聞いて生徒がショックを受けるのを避けるためだ。声を聞かなくても、精神的衝撃は大きいに違いない。カウンセラーはその為である。

◇国は、口蹄疫蔓延につき、国や県の対策に問題があったのではないかとして、外部の専門家でつくる「疫学調査チーム」による調査に乗り出す。

 農水省幹部によれば、次の点が考えられるという。①埋却地確保に手間取り、殺処分が遅れた豚から感染が広がった。②農場に出入りした人や車両の消毒が徹底されなかった。③同県が発生確認(4月20日)の3週間前に口蹄疫を見逃していた。

 国の口蹄疫指針によれば、都道府県は、あらかじめ市町村と協議し、焼却、埋却場所の確保に務めるよう指導すると定める。この基本原理が守られなかった事がうかがえる。本県は、これらの事をしっかりと踏まえて備えるべきだ。(読者に感謝)

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