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2010年5月 6日 (木)

人生フル回転「群馬の原点・楫取素彦を塾で語る」

225 ◇4月の「ふるさと塾」は群馬の原点を探る意味で初代県令・楫取素彦、吉田松陰、新島襄、湯浅治郎、新井領一郎などを取り上げ、これらがみなつながっていることを話した(30日)。

 歴史を語ることを主たる目的として始めた「ふるさと塾」は10年以上の継続の中で、軌道修正しながら進化させてきたと思う。

 最近は、過去の出来事を現代と関連づけて話すことを意識している。揺れ動いてどこへ流されるか分からない今の社会で、大切なことは、私たちが立っている原点を見詰める事である。今回の塾は心の原点を探りたいという願いもあった。

 明治政府は難治の県とされた群馬にふさわしい県令として楫取を任命した。楫取は、山口県萩の生まれで、吉田松陰から松陰なき後の「村塾」を任された男である。

 松陰の2人の妹を順次に妻にしていることも松陰との関係がなみなみでない事を示している。

 教育者楫取は任された群馬を教育と新産業で発展させようと決意する。教育は新しい時代の道徳教育を目指した。ここに、新島襄の影響を受けてキリスト教徒となった第2代県会議長・湯浅治郎等の運動と楫取の考えが結びつく契機があった。

 群馬に多く存在した遊郭は子どもの教育環境を害し若者の勤労精神を妨げた。湯浅治郎を中心とした議会の廃娼の議決を楫取は支持し、ここに群馬は日本で最初の廃娼県確立への道が開かれたのである。

 新産業とは生糸産業のことであった。渡米して群馬の生糸を直接売り込む道を探ろうとする、新井領一郎に楫取の妻・寿子は一振りの短刀を渡し、これは兄松陰の形見です、兄の魂は太平洋を渡らねば救われないのですと語り励ました。

 ライシャワー駐日大使夫人のハルさんは、新井領一郎の孫である。祖父が楫取夫人から渡された短刀を持って渡米し頑張ったことはハルの著・「絹と武士」に詳しく描かれている。そのことも、ふるさと塾で紹介した。この日の塾の参加者は40名を超えた。

◇恒例の赤城神社の大祭に出た(5日)。真夏のような青い空の下、社をおおう杉林の中で少年剣士たちの竹刀の音が響く。

 神官たちを先頭にした長い行列は石畳を踏んで社殿に向かう。この日の行列はいつもより長いようだった。千葉県ながれ山赤城神社の人たちが20人以上参加している。

 赤城神社は県内に118社あり、埼玉、栃木、茨城など他県にあるものを合わせると191社あるという。

 この日の祭典で、この神社の存在は、変転極まりない社会を岩盤につなぐ絆であると感じた。杉の古木の下の碑には、三代将軍実朝の「上毛の勢多の赤城のからやしろやまとにいかであとをたわけむ」が刻まれている。(読者に感謝)

☆土・日・祝日は、中村紀雄著「炎の山河」を連載しています。

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