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2010年3月 8日 (月)

人生フル回転「奈良と埼玉の虐待死。交通事故対策に科学力を」

◇報じられた2つの児童虐待死は悲惨である。奈良県の智樹ちゃん(5歳)は、両親から食事を十分に与えられずやせ細り、紙おむつで寝かされていた。餓死と報じられている。埼玉県の力人ちゃん(4歳)は、歩けない程衰弱しており病院に運ばれ急性脳症でなくなった。力人ちゃんは路上生活をしていた両親の元で生れたという。

 昔は、どんなに貧しくても、家族の中に温かさがあったから子どもは逞しく育った。地域社会にも貧困家庭を支える連帯感があった。戦後の貧しい社会で子ども時代を生きたものとして今日の状態には正に隔世の感を抱く。そして、この間、日本は、大切なものを失ってしまったことを痛感する。

 2つの虐待死は今日の日本の歪(ゆが)んだ社会を象徴するものだ。死には至らない虐待は無数に存在する。本県の状況も深刻である。

 人間は環境の影響を大きくうけて成長するから、両親の愛情を知らず、虐待を受けて育った子どもは、誠に不幸である。社会を恨むような大人になるかも知れない。児童虐待は日本の社会の根幹を揺るがす問題なのだ。

◇児童虐待防止法は平成12年に施行された。同法は、児童虐待が児童の人権を侵害し、人格形成を妨げ、国の将来世代の育成を妨げることから、国や地方がその防止の施策を進めて児童を守ることを目的とするのだと定めている。

 又、虐待の定義として、身体に外傷を与えるような暴行を加えること、わいせつな行為をすること、心身の発達を妨げるような著しい減食、長時間の放置などを定めている。

 そして、虐待を受けたと思われる児童を発見したものは速やかに児童相談所等に通告しなければならないと定める。

 2つの事件は、「防止法」をもってしても虐待を妨げなかったことを示している。健全な地域力が試されているのだ。

◇これから始まる警察関係の常任委員会では交通事故対策が重要議題となる。年間の交通事故死100人以下は、昨年達成したものの、今年早々の状況は予断を許さないし、高齢者の交通事故が急増しているからだ。高齢社会、そして車社会が進む中で、人命をいかに守るか、その有効な手段は科学力を活かすことである。

 栃木県警の施策は多いに参考になる。光る道路標識を有効に使うことによって、交通事故の死者数を7割減らしたという。同県は、05年人口10万人当りの交通事故死数が全国ワースト1位だった。

 設置したのは、「高輝度道路標識・表示」。太陽電池で発電し夜間に発光ダイオードが赤く点滅する一時停止の標識やセンターライン上で点滅する道路びょうなど。つまり、標識等を科学の力で認識しやすくした事の成果である。高齢者の事故の原因の一つは認識力の低下である。良い政策は見習うべきである。(読者に感謝)

☆土・日・祝日は、中村紀雄著「炎の山河」を連載しています。

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