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2010年2月 6日 (土)

⑤石原莞爾と松岡洋右 第二章 ⑤⑥⑦の荒筋

 「満州の関東軍の中心にいたのが石原莞爾。彼は将来、西洋文明と東洋文明の間に戦争が起こるが、それは両文明のチャンピオンである日、米間の戦になる。そのためにも満州は日本の“生命線”と考えた。日本の軍部は、この関東軍に事実上引きづられてゆく。これに対する中国民衆の抗日運動はますます激化。この非常時に政党は互いに足を引っぱりあっているという批判が起る。昭和9年、松岡洋右は、群馬会館で、“政党をつぶせ”と大演説。戦雲が色濃くなる中、この年、群馬県で、国防大演習。有名な誤導事件もおこる。」

 我が国の国際連盟からの脱退は世界で孤立することを意味した。満州事変以来、軍部の独走を図り、日本を国際的孤立の方向に引き込んでいったのは満州における関東軍であるが、その中で中心的役割を果す一人の男がいた。それは、作戦主任参謀石原莞爾中佐である。彼は、陸軍大学を優秀な成績で卒業し陸軍の天才と言われた人物である。彼の抱く哲学は、彼が関東軍の中で重要な地位にあるだけに、その作戦に大きな影響を与えた。

 石原莞爾の哲学とは何か。世界は将来、西洋の文明と東洋の文明が総合して最高の文明を創造することになるが、そこに至る関門として、両文明による人類最後の戦争たる最終戦争が行われる。西洋文明の選手権者はアメリカであり、日本は早晩、東洋文明の選手権者になる。そこで、日本とアメリカとの間で世界最終戦争が行われることになるから、それに備えなければならない。では、そのためにはどうしたらよいか。それは満州を支配することによって可能となる、というものであった。石原莞爾は、このような哲学に基づいて関東軍を動かしていった。

 この石原のような強烈な思想の裏打はないにしても軍部の中枢はやはり満州を日本の生命線と考え、武力をもってしても満州を支配することが必要と考えていた。だから、関東軍の独走を軍は常に追認する形をとっていったといえる。

☆土・日・祝日は、中村紀雄著「炎の山河」を連載しています。

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