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2009年11月18日 (水)

「性的事件の裁判員裁判、炎の山河の連載」

◇性犯罪を裁判員裁判で審理する場合は、特に難しい問題が伴う。被害者のプライバシー保護である。この種の犯罪(強姦致傷など)の公判が来年1月20日、前橋地裁で開かれる。

 事件は、19歳の女性に対する強姦致傷罪(昨年3月)及び25歳(当時)の女性に対する強制わいせつ罪である。

 裁判員裁判の公判決定は県内で2例目となる。第一例は、来月8日から始まる強盗致傷事件(03年藤岡市で発生)。県内2例目のこの事件は、性犯罪を対象とすることから特別の関心が集まり、前橋地裁は、被害女性保護のため特別の準備を進める。裁判員選任手続きの際も女性の氏名は伏せ、住所も市と郡どまりにし、公判でも匿名にする。氏名は伏せても裁判員に知人が選ばれれば分かってしまうので、女性に名簿を事前に見せ知人が選ばれないようにする。また、この公判には被害女性が出廷し意見陳述することになっているので、その際には、被告や傍聴人と顔を合わせないように、女性との間に遮へい物を置く。

性犯罪における女性の精神的衝撃は、男性の理解を超えるものらしい。レイプされた過去を持つ女性が結婚の挙式を目前にして自殺したという記事を読んだ事がある。公判に出る被害女性の勇気には敬服する。来年1月の公判における女性の意見陳述に注目したい。

◇次の連載、「炎の山河」について。土、日、祝日に連載してきた「遙かなる白根」は、今月15日の第142回で終わり、今月21日からは、「炎の山河」の連載を始める。96年(平成8年)、煥乎堂から出版し、もう1つの拙著、「上州の山河と共に」と合わせて上毛新聞の出版文化賞を得た。内容は、副題の通り、地方から見た激動の昭和史である。

この本は、「すぐれた歴史叙述」と題した東大名誉教授・元東大総長林健太郎先生の序文で始まる。私は林先生の西洋史のゼミに出ていたことが縁で、先生が91歳でお亡くなりになるまで、いろいろと御指導を受けた。ブログの連載も、林先生の序文から始まる。先生は文章の達人である。その達意の文により、序文では、本書の内容と流れが的確に描かれている。

 私は、本書を、95年(平成7年)の阪神大震災及びオウム真理教事件から始めて、過去を振り返る形をとった。地方から激動の昭和史を振り返るポイントとして、昭和初期の県議会、血盟団事件の井上日召、満州国建国、松岡洋右、行幸に伴ういわゆる誤導事件などが、前半部分で取り上げられる。

テロのリーダー井上日召は沼田で育ち、前中(現前高)の出身であった。満州国のところでは、宮城村出身の東宮鉄男が登場し、松岡洋右は、群馬会館で熱弁を振るう姿として描かれる。

 今、歴史の大きな転換点に立つが、過去の歴史を振り返ることが、今後を望む上で重要と思われる。そんな思いで、拙著を紹介することにした。加筆訂正しながら進めたい。

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