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2009年11月 6日 (金)

「魔性の女とは。曲阜師範大学、講演の題を変える」

◇「女詐欺師・魔性の婚カツ」、「魔性の女、男性6人死の連鎖」、「毒婦のグロテスク人生」、「木嶋佳苗34歳の正体」。こんな活字が一斉に週刊誌に現われ始めた。これらが先頭に立ってマスメディアの大合唱が始まったようだ。

 世間では、多くの人が、この34歳の女のことを、連続殺人罪の犯人と見ているに違いない。逮捕の理由は詐欺容疑のみで、殺人については状況証拠のみという点が問題である。大新聞がこれまで、女の実名と顔写真を出さなかったわけはこの点にあるのだろう。名前と写真を出せば、この女は、世間から連続殺人犯と見られてしまうからだ。

 代表的な週刊誌の中では、週刊朝日がいち早く写真と実名を公表したことに驚いた。文春と新潮がこれに続いた。このような報道の姿勢に、またかと反感を抱きながらも、それに引き込まれていく自分に戸惑う。捜査機関も、このような過熱気味の報道に尻を叩かれるようにして頑張り出したという感もある。

 それにしても、この木嶋佳苗という女、少しもいい女とはいえない。「まあブスね」と私のまわりの誰かが言った。結婚サイトでは、顔のよさより家庭っぽい女性がもてるのだとも言われる。だまされた人と取られた全額がずらりと並ぶ一覧表を見て、世の中には、女性を求めて淋しがっている男性が多いことに驚く。「この女は世の中のブスに自信を持たせてくれる」と言った人がいる。なるほどと思いつつも笑う気にはなれない。しばらくは、この事件をめぐりマスコミの報道合戦が続き、その報道ぶりが裁判員裁判との関係で、また、問題とされることになるのだろうか。

◇山東省の曲阜師範大学における講演の中味を変えることにした。向うの準備も考えて、私が使う映像資料をCDにして送ったら、外事弁公室からアドバイスが届いた(5日)。先進国日本について中国の学生が将来参考になることを話して欲しいという事らしい。言われてみて、なるほどと気がついた。私は、群馬県と山東省との交流のみに気持ちを奪われていた。現代の名工である針生清司さんの作品を群馬から納める式典の記念講演だから群馬の紹介に焦点を絞ろうと考えていたのだ。しかし学生とすれば、この機会にもっと広い視野にたった話を聞きたいと思うのは当然の事だ。私は、アドバイスを快諾し、急拠、新しい演題を送った。

 それは、「経済大国日本の挫折と再生の課題」である。少子高齢化、格差、教育、新産業などを題材として語ることになるだろう。その中で、毎年自殺者が3万人を超えるのはなぜか、また、豊かな家庭でないと東大に進学できない現実などにも触れたいと思う。そして新産業では、科学、農業、観光などに話を進めて、群馬の自然や温泉、重粒子線ガン治療などを取り上げようと思う。大変忙しい事態になった。学生の顔が見えないことが気になるが、新中国を担う気力に満ちた学生をイメージして準備を進めたい。(読者に感謝)

☆土・日・祝日は、中村紀雄著「遙かなる白根」を連載しています。

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