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2009年11月29日 (日)

炎の山河    第2回 ②新しい波

第2回 ②新しい波

 県議会の一般質問を明日に控えた日の朝、中国人の友人李沢民が私を訪ねた。李は、日本の大学に留学し、進んで大学修士課程を終え、現在日本の商社で働いている若者である。「你好、好久不見了。(こんにちは、お久し振りです)」「おう、上手!上手、先生の発音、とても良くなったよ!」李沢民は、少しお戯けた口調、大げさな身振りで言った。「你家人、都好呮(あなたの家族は皆お元気ですか)」私がいい気になって言うと、「都好(皆、元気です)」すかさず、本物の中国語が返ってくる。

「実は、明日、先生が議会で代表質問をすると聞いていました。戦後五十年のことや歴史教育のことに触れるそうですね。私、傍聴したいよ。できますか」

 李は、日本人とほとんど変わらない上手な日本語で言った。私は、私の質問の時間と傍聴の手続きを彼に教えた。

 平成七年の六月県議会の議場で、私は新しい波を改めて実感した。私は、最前列から数えて三列目の席に座っていた。県議会の議席は、当選回数の少ないものから順に後ろへと並ぶ。私がかつて、最前列の中央に座っていた時からおよそ七年が経過していた。そこからこの三列目までの距離は、七年の年月と共に、その間のさまざまな出来事を物語っている。そして最前列に並ぶ若いフレッシュな議員たちの姿は、そのまま、新しい波の打ち寄せる様にも思えた。この波に押し出されるような形で、私と同列の議席、また、後の議席から消えた人たちがいる。同列では飯塚喜久義、後列では、高木政夫、菅野義章、高島照治等がそれだった。

 私は、今は議場にいないこれらの人々の顔を思い出しながら議場の後列を振り向くと、最上段に長老たちの顔が見える。私は、更にその先の人たちを想像する。そこには、県議会の長い歴史の中で激しい時代の波にもまれ、この議場で発言した先輩たちの列がはるか彼方まで続いている。彼らは、昭和の動乱の中で、どのような目で時代をながめ、どのような発言をしたのだろうか。彼らの発言や決議やその他の様々の行動は、今日の群馬県の姿とどのようにつながっているのだろうか。このような議会の歴史を知ることが、私たち県議会議員の今日の役割を果たす上で必要ではないか、私は、多くの先輩たちの列を想像しながら、このような思いを深くした。

☆土・日・祝日は、中村紀雄著「炎の山河」を連載しています。

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