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2009年11月10日 (火)

「師範大学の講演と宥座の器の贈呈式の成功」

◇曲阜市の朝は身を切るような寒気に包まれていた(9日)。9時少し前に曲阜師範大学の校門をくぐると、いきなりドーンと大きな孔子像が立ち、その後ろの高い建物に、「熱烈歓迎日中孔子文化交流団」の赤い文字が躍る。孔子像の前に任廷埼学長たちが待ち受けていた。講演前に学長との会見が予定されていたが、時間がない事を恐れた私は

講演の場で会うことを提案していたのだった。

 講演会の場は別の建物内にあった。そこへ向かう通路の両側にはイチョウの木が並び、黄色い葉のアーケードが私たちを迎えているようであった。大学のキャンパスにはイチョウ並木が似合う。私は、東大構内の情景を想像しながら思った。

 講演は9時開始となっていたので、私は多くの学生が詰め掛けている光景を頭に描いていたが、私の予想は外れ、広い会場に人影はまばらだった。私は、参加者が少なくとも真剣にやろうと自分に言い聞かせる。パソコンの操作をかって出ていた人民政府の李雪岩さんが、「講演は、9時15分なので、時間になると学生は一度に入ります」と私の腹の中を見透かすように言った。

 李さんが言った通り、時間になると学生が押し寄せるように会場に現れた。大学の職員が空席を見つけたり新たなイスを持ち込んだりしておよそ300人が会場を埋め超満員となった。身内に力が湧き嬉しくなる。私に注がれる学生の視線に異文化に接する時の好奇心が感じられる。会場には初対面の緊張感が流れていた。「大家好(ダージャハオ)、見到大家(チェンダオダージャ)、我很高興(ウオヘンガオシン)・・」と私が中国語で初めると、「へぇー」と言う空気と共に一斉に拍手と笑顔が起きた。心を開いて私の話を聞く雰囲気が一挙に生れた。緊張していた通訳のロンさんの表情にもホッとした笑顔が現れていた。

戦前の日本の富国強兵・殖産興業政策を話す中で、戦争で中国に迷惑をかけたことに触れ、私は、歴史的事実を謙虚に振り返って反省したいと言ったら大きな拍手が起きたのは意外だった。「教育格差」では東大の安田講堂の映像を使った。重粒子線ガン治療施設にも注目が集まった。私の講演は、学生の表情からみて成功であったらしい。私の議員日記約90冊をプレゼントした。

◇急いで宥座の器贈呈式の会場に向う。孔子研究院は広大な施設で、孔子の博物館でもある。約500人の孔子を学ぶ学生たちが集まっていた。私は、「孔子の教えは2千年の時を経て現代社会で一層重要になった」と挨拶した。

◇夜の祝賀会は人民政府が主催した。鮑志強氏は、宥座の器の贈呈式と私の講演の成功を心から祝ってくれた。私は孔子によって結ばれた山東省と群馬との絆を深めていきたいと挨拶した。この宴には孔子75代の直系の方が出席していた。この夜の酒は実にうまかった(読者に感謝)

☆土・日・祝日は、中村紀雄著「遙かなる白根」を連載しています。

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