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2009年11月23日 (月)

第2回 ①大地震・オウム・県議選

 とにかく、阪神大震災とオウムの事件は、世紀末の混乱の日本を象徴し、そして、日本の末来に暗い陰を投げかけた事件である。

 私は、目の前で繰り広げられる社会の混乱、長びく不況、政治の腐敗を見て、日本はどこへ流されてゆくのかと思った。そして、昭和の初期、不況と政治腐敗が渦巻く中、日本が一塊となって破局へ向かっていった様を想像した。

私は、一人の政治家として、また、教育や文化に関心を持つ政治家として、このような社会の状況に危機感をつのらせていた。そして、このような状況に対し、政治家としての努力をなすためには、目前の選挙戦を戦い抜かなければならなかった。

 しかし、このような暗い世情は、長く続く政治の混乱と重なり、政治への不信は一層増幅され、国民の政治離れは更にひどくなるように思われた。市民の政治に対する不信は、東京都知事選、大阪府知事選における、それぞれ、青島幸男、横山ノックの当選という形で表れた。

 このような混乱した世情の中で、4月の群馬県議選は始まった。県都前橋は、今回もやはり激戦であった。8議席を10人で争うという点は、競争率の点からいえば、たいしたことはないとも言えようが、問題はその中味である。かつて2議席を有していた社会党は、前回の選挙で議席をゼロにしており、今回は1議席に的を絞って必勝を期していたし、前回次点に泣いた金子泰造は、4年間を全て選挙にかけ、そして、自分の政治生命を今回の選挙にかけ、まさに背水の陣で頑張っていた。そして、ますます増えるとされる無党派層の存在は、選挙選に入る私たちにとって、気にかかる不気味な存在であった。

 このような事情に加えて、更に我が陣営には、注目される点が幾つかあった。1つは、“中村は大丈夫”という噂がかなり前から流れていたということ。私自身や身内の者にはとかく良い話が入るものだが、どうも、それだけではなく、実際にそういう情報が広く流れていることは事実のようであった。トップ当選だとか、大丈夫だとかの噂が選挙の結果にどう影響するかについて、正確な実証はできないが、何度か選挙をやって私が身をもって体験したことから言えることは、大丈夫と言われた人から危ないと言われる人へと流れる同情票はかなり多いということだ。全く無名の存在だった私にかなり多くの票が集まった第一回、第二回の選挙など、私が得た票の大半は同情票だったかも知れないのだ。

◆土・日・祝日は、中村紀雄著「炎の山河」を連載しています。

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