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2009年11月 9日 (月)

「『有座の器』贈呈式・曲阜師範大学での講演」

◇今、中国、曲阜のホテルで時間に追われながらこの文章を書いている(8日夜)。中国時間で午後9時半を回った。闕里賓舎という曲阜では上級のホテルで、廊下には、宿泊者の写真の中に江沢民のものもあった。先程の晩さん会には、山東省人民政府外事弁公室の2人の幹部、李徳峰氏と李雪岩氏がいた。数百キロはなれた省都済南から明日の2つの行事のために駆けつけたのだ。

 2つの行事とは、曲阜師範大学における私の記念講演と「宥座の器」の贈呈式である。2人の幹部の語るところから、山東省人民政府と曲阜市が、この2つのイベントを重く受け止めていることを感じた。

 挨拶と乾杯の中でも、「中村先生の講演が成功しますように」と言われ、まだ見ぬ講演会場の状況が私の頭をかすめた。そして、懇談の中でも、私の左右に座った二人の李さんは、「曲阜師範大学はレベルの高い大学です」とか、「学生は明日、授業を休んで講演に参加するのです。私たちも楽しみにしています」などと語りかけるのである。

 演題は、「経済大国日本の挫折と再生の課題」だ。固い話をして聞いてもらえなかったらどうしようと悩んだ私は、レベルの高い話を易しく面白く話そうと決めた。そして、今、改めて、明日の講演の導入部で次のようなことを話そうと思っている。

「日本は敗戦から立ち上がって世界第2の経済大国になりましたが、今日の日本では、豊かになると同時に、困難な問題がいろいろ生じました。日本再生のために一番大切なことは人づくりだと思っています。物は豊になったが、日本人の心は貧しくなったと言われているのです。孔子の教えは、2千数百年を経ても生きています。孔子ゆかりのこのまちで、そして、皆さんの前で、人間の心の大切さを語る機会を得たことを私は大変嬉しく思っています」と。

◇私の講演は、明日午前9時から始まり、その後、11時から孔子研究院で「宥座の器」贈呈式が行なわれる。現代の名工針生清司さんは、孔子と等身大の器を分解して日本から送り込み、今日、孔子研究院で組み立てを行った。

針生さんは、宥座の器を設置する素晴らしい台座が既に創られていたことに感動しておられた。そして、贈呈式が予想以上に盛大に行なわれるらしいことに、かなり恐縮しているようであった。

宥座の器を組み立てる時、密閉する空間に何か記念物を入れようと針生さんが提案し、各人の名刺を入れることになった。私は、勧められて、私の著書3冊を入れた。ブログから本にした議員日記1~3巻である。

「タイムカプセルですね」という愉快そうな笑いが起きた。昔の仏像の胎内からいろいろな物が発見されることが思い出された。曲阜の夜は、物音も止んで静かにふけていく。明日の夜は、うまい酒が飲みたいものだ。(読者に感謝)

☆土・日・祝日は、中村紀雄著「遙かなる白根」を連載しています。

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