« 「薬物から青少年を守れ。県警の大きな成果」 | トップページ | 遙かなる白根 第129回 子どもたちの叫び »

2009年10月 9日 (金)

「91歳、元首相の講演の重み」

◇91歳の老政治家はたっぷり1時間聴衆の心をとらえて離さなかった。自民党が企画した中曽根元総理の講演会で、題は「日本政治の将来」。1人2万6千円、25%の削減、1990年代、308対119、こんな数字が原稿を見ずによどみなく飛び出す。元首相の頭脳は老いていなかった。

 その語る言葉は、長く激しい政治歴に耐えた事を感じさせる重みがあった。私は最前列で耳を傾けたが心に残る言葉が多くあった。そのいくつかをここに記したい。

 「ようやく二大政党の時代に入る、これを発展させ安定した二大政党にしなければならない、鳩山首相は官僚政治の打破を叫ぶ、それが政党政治だ、政党人は官僚以上の政策力をつけて、官僚を使いこなさなければならない」中曽根さんのこの言葉を聞いて、これは県会議員にも当てはまることだと思った。

 自民党の国会議員を長く見てきてこの人は成長していないと思うことがあった。常に選挙で勝てる自民党の長期政権の下では、政治家は官僚任せで政策力を磨かなくてもやってこれたに違いない。それが官僚支配となり、そのつけが自民党の歴史的な敗北となってつきつけられたのだ。

 この事は、野党経験の大切さを語る元首相の次の言葉と合わせて考えると納得がいく。中曽根さんは自らの野党時代の経験を踏まえて、野党にある時の方が勉強になる、権力を持つと権力におぼれる、国民の気持ちは野党になって分かる、野党経験のない政治家は駄目だ、と言い切った。

 民主党政権が今、生き生きしているのは野党時代に蓄えた実力の故であろう。長いこと官僚任せにしてきた自民党との差は国民の審判を仰ぐ前に既に歴然としていたのである。私は、この事をはっきり認識することが自民党再生の第一歩になると思った。

◇中曽根さんは、民主党の個別の問題にも触れた。ここでは、「CO2」と「八ッ場」に関する元首相の考え方を紹介しよう。

 CO2の25%削減は、世界から拍手をうけたが実際は難しい。出来なければ世界の信用を失う、国民は国際関係を考えて協力することが必要であると述べた。八ッ場ダムについては、「群馬県の言うことを聞きなさいと言っている」として、住民の意志を尊重すべきだ、積み上げてきたものを元に戻すのは人情無視だ、今までの努力の結果を尊重すべきだと発言した。

◇最後に元首相は、日本の国はこうだという国家像を示すことの重要さを訴えた。そして日本の国家像は憲法の中に示される。現在の憲法には足りない部分もある、それをきちんと示すべきだと持論を展開した。

◇私は、新しい日本、自民党の再生には、地方の役割が非常に重要だと思うがと質問した。元首相は地方があって中央がある、憲法で地方が軽く扱われている、地方重視の憲法素案を作らなければと答えた。(読者に感謝)

☆土・日・祝日は、中村紀雄著「遙かなる白根」を連載しています

|

« 「薬物から青少年を守れ。県警の大きな成果」 | トップページ | 遙かなる白根 第129回 子どもたちの叫び »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 「91歳、元首相の講演の重み」:

« 「薬物から青少年を守れ。県警の大きな成果」 | トップページ | 遙かなる白根 第129回 子どもたちの叫び »