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2009年4月24日 (金)

「草彅剛の犯罪・脳の深層にあるもの」

◇人気アイドルの草彅剛が公然わいせつ罪容疑で逮捕され、世の中がひっくり返るような騒ぎである。深夜、公園で若い男が酔って素っ裸になって騒ぐ行為は、普通なら警察で厳しく咎められるくらいの事であろう。大騒ぎになっている最大の理由は、彼が日本を代表する企業や政府の広告に使われ、テレビや映画で脚光を浴びる存在だからである。

それは、彼の実像ではないかも知れないが、世間は、謀体から伝わるものに価値を認めている。草彅の行為は、この価値を打ち壊すものであった。

 私は、警察が家宅捜査をしたと聞いて薬物使用を疑った。もし彼の行為が薬物によるとすれば話は全く別のものとなる。家宅捜査で押収したものはないといわれる。薬物使用の有無は検査によってはっきりするであろう。

◇彼は、自分の行為を全く覚えていないという。だとすれば、わいせつ行為をする意思がなかった事になり、わいせつ罪にも問えない筈だ。そんなにまで酒をのんで自分が世間に与えていたイメージをぶち壊した結果責任を問われているのである。

◇ある専門家がブラック・アウトという言葉を使っていた。脳には理性をつかさどる部分と原始的で野性とでもいうべき部分がある。何百万年という進化の歴史が脳に蓄積されているとすれば、理性を司る部分は、ほんの表層に過ぎないだろう。過度の飲酒によってこの表層が機能しなくなり、深層の野蛮な部分が草彅の行動を引き起こしたのかも知れない。ブラックアウトとは、このような現象を指すのであろうか。フロイトの「深層心理」と通じるものがあると思った。

◇人間の脳は不思議だ。人の行動を支配するものは脳である。最近、裁判の場で責任能力という言葉がよく聞かれる。事の是非を判断する能力がある場合に責任能力が認められる。例えば、人を殺すことは良くないと分かっていてあえて殺人行為に出た場合に責任能力者として罪に問われるのである。自分の娘を橋から突き落として死に到らしめた畠山鈴香も責任能力が問題となった。責任能力は、脳が正常か否かの問題である。脳の機能は科学的に未知の領域が多い。従って責任能力ということもかなりあいまいで微妙な点があるのではなかろうか。来月から始まる裁判員制度では、裁判員は、このような問題とも向きあわなければならない。

◇また嫌な事件に発展しそうだ。大阪市の小学生松本聖香ちゃんが行方不明になっているが、母親と同居している男が奈良の墓地に遺体を埋めたと警察に供述したという(23日、22時50分のケータイニュース)、続いて、警察は、母親ら3人の逮捕状を取ったと報じられている(23日、22時52分のニュース)。裁判員制度の対象になる可能性が高い事件であるから、多くの人は、従来の刑事事件とは違った思いで推移を見守ることになるだろう。(読者に感謝)

☆土・日・祝日は、中村のりお著「遙かなる白根」を連載しています。

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