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2009年2月10日 (火)

「裁判官がわいせつで逮捕の衝撃」

◇現職の裁判官がわいせつ容疑で逮捕された。このところ司法関係の不祥事が多い。最近、ストーカー行為で逮捕され、国会の弾劾裁判で罷免された元裁判官は、裁判員制度の開始を目前にして司法に対する信頼を傷つけたことを後悔していた。今度は、高裁判事がわいせつ容疑で逮捕されたと聞いて驚いた。伝えられるところによれば、福岡高裁宮崎支部の一木判事は、高速バスの中で、隣りの席の眠っている女子短大生のショートパンツの中に手を入れて下半身を触ったとして準強制わいせつの疑いで逮捕された。事実とすれば、正に破廉恥罪である。破廉恥罪を裁く立場の者が裁かれる身となった。教員や警察官がわいせつ罪で逮捕される例は、これまでにも頻繁に見られた。聖職といわれたこれらの領域にも腐食が進むことは日本を支える土台が侵されていく姿に見えた。それでも、最後の砦として厳然とした司法が頼りになると思われてきた。それがまたかという感じだ。

朝日新聞の最近の意識調査によれば、80%の人が裁判官を信頼していると答えている。しかし、裁判官が今回のような事件をおこすと裁判官に対する信頼にもひびが入る。ストーカー事件を起こした裁判官や今回の準強制わいせつ容疑で逮捕された裁判官は、例外中の例外なのか、それとも、最後の牙城にも構造的な問題点が生じていることの現われなのか、多くの人々は、戸惑っているに違いない。

◇間もなく始まる裁判員制度も司法に対する国民の信頼を高めることを目的としている。裁判は法律の専門家に任せるもので一般の市民とは離れた世界のものと長い間、私たちは思い込んできた。しかし、裁判も、民主主義を基盤とする社会における制度であるから、民意を離れた裁判は真の意味で正しい裁判とはいえないと私は思う。問題はどのようにして一般市民の民意を裁判に反映させるかである。法に基づく裁判といえるために、裁判員と共に裁判官が参加する。だから、この裁判官に対する信頼が裁判員制度を支える中心にならなければならない。現職の裁判官がわいせつ罪で逮捕されるという衝撃は、裁判員制度を根底から揺るがすものだ。

◇殺伐とした社会にはユーモアが求められる。質のよい風刺や皮肉は疲れた心のビタミン剤となる。私の携帯の「ニュース」に、今年の「サラリーマン川柳」の入選作が入った。「久しぶりハローワークで同窓会」、「就職先、自宅警備という息子」、「仕事減り、休日増えて居場所なし」、「子供らにまた教えてる総理の名」、「マンガ好き、末は首相と息子いう」。 百年に一度と言われる不景気や混迷する政治を皮肉っているものが多い。数年前のサラリーマン川柳の入選作には、「どっとこむ何がこむかという上司」というのがあった。その時々の社会状況が川柳から伝わってくる。(読者に感謝)

☆土・日・祝日は、中村のりお著「遙かなる白根」を連載しています。

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