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2009年2月23日 (月)

「三国志展を見る」、「抑制廃止研究会で講演」

◇少年の頃、私は、吉川英治の「三国志」に夢中になった。テレビが普及していなかった時代のためか、英雄たちの活躍に想像力を一層かきたてられ、それは、少年の若い脳に染み込んで今に至るまで鮮やかに残っている。

 「三国志」といえば蜀の劉備を中心に描かれてきた。人民の味方で徳の高い劉備と彼を助ける天才軍師孔明が繰り広げる壮大な物語である。

 最も強国である魏の曹操は悪役で好雄として語られたが、実際は政治家として傑出した人物で、私は、長じてからは曹操に興味をもった。

 グリーンドームの「三国志」展は曹操にもかなり説明をさいていた(22日)。蜀と呉が連合して、魏を破った赤壁の戦いは、展示でも力を入れたメインの部分である。そそり立つ山あいの谷を埋めるように流れる圧倒的水量の揚子江の実際の画面が1800年も前の水軍の激しい戦をリアルに語っているようであった。北の国の曹操は水の戦いには不慣れである。敵の計略にかかった曹操は数千の軍船を鎖で結んだ。そこに南東の強風が起き、蜀と呉の連合軍は火計をしかける。魏の船は一かたまりとなって逃げることも出来ず炎に包まれる。あの水が曹操の軍勢を呑み込んだのだと私は流れる長江を見て思った。「三国志」を見ると、中国が権謀術数の国だと誰かが言ったことが分かる気がする。

◇私は、平成13年頃、抑制廃止研究会を立ち上げた時からの役員である。22日、県庁舎29Fの会義室で総会があり、短時間の講演をした。

 話の筋は、「高齢者介護の原点は、人間の尊重にある、そして人生の終わりに近づいた高齢者を温かく人間として介護することが、全ての人に希望を持たせ世の中を明るくする、この事を実現する為に介護の人材を育てなければならない」というもの。

 話の材料としていくつかの事件を取り上げた。第一は、平成16年鬼石町の「御嶽特別養護老人ホーム」で入所者を車イスに縛りつけるなどの身体拘束が日常的に行われていたという出来事。当時、施設の理事長は、「身体拘束について勉強不足で、責任者としておわびしたい」と述べた。つぎは、平成18年に、東京都の特養で若い職員が女性入居者に性的虐待発言したことが大きく取り上げられたもの。テープには、「絶対、見たら訴えられる」、「やばいすよ盗聴されたら終わり」などの言葉があった。また、平成19年千葉県の介護施設では入所者をペット用のオリに入れたり、両腕に金属の手鍵をかけて拘束したという事件があった。

◇平成18年3月に行われた県の実態調査では、県内の特養や老健の約60%で何らかの身体拘束をしていることが分かった。この年(平成18年)4月、高齢者虐待防止法が施行されたが十分に活かされていないようだ。

介護につては、職員の待遇が悪いため人手不足が深刻だといわれる。法律によって制度を改善すると共に、高齢者の介護にプライドを持つ人材の育成が絶対に必要だ。介護の問題の本質は、憲法が定める人間の尊重である。この点の自覚を社会全体が高めなければならない。今日始まる本会議でも高齢者介護について質疑が交わされることだろう。(読者に感謝)

☆土・日・祝日は、中村のりお著「遙かなる白根」を連載しています。

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