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2009年1月19日 (月)

「総決起大会、大統領の演説」

◇選挙戦の渦中にいると時の流れが速く感じられる。16日の告示から早くも4日目、中盤戦に入った。23日午後7時、グリーンドームで決起集会を開くことになった。短時間の計画で千人からの集会を開くことは容易ではない。人の集り方と盛り上がりの様子からマスコミは、当落の予測をし、その事が有権者の心理に微妙な影響を及ぼし、選挙戦の実態をつくる一因にもなる。

 各地の小集会に出て演説をしながらアメリカの大統領選を思い出した。選挙のルール、国民性、民主主義の歴史等が違うから一概に比較できないが、アメリカの大統領選ではいつも、理念や理想が語られ、それらを表現するフレイズに聴衆が敏感に反応するが、日本ではそういう場面が少ないのは淋しいことだ。

 16日夜の演説会場におられた方が、私のブログにメールを寄せて、「理路整然、短時間で明瞭」と私の演説を誉めてくれた。神経をすり減らすような日々を送る私にとって何よりの心の栄養剤であった。

Dsc_0373_3 ◇大統領の就任式が近づいた。ニューヨークの観光名所・「マダム・タッソー蝋人形館」には、35人の芸術家が4ヵ月かけてつくったオバマ大統領の等身大の人形が人気を集めている、また、オバマを乗せた特別列車が着く駅にはどこも興奮した人々が群れている、一方、インターネットの掲示板に暗殺予告を書き込んだ男が逮捕された、こんなニュースが伝えられている。アメリカの興奮と緊張が海を越えて伝わってくるようである。

◇オバマの就任演説を世界が注目している。100年に一度の大不況とは、1929年のニューヨーク発の世界大恐慌を念頭においている。この恐慌の中で登場したのがフランクリン・ルーズベルトである。失業率は25%に達し、銀行はほとんどが業務を停止したというすさまじい状況であった。

 ルーズベルトは、次のように訴えた「私たちが唯一恐れなければならないものは、『恐れ』そのものである。名状しがたく、不合理な実体のない『恐怖心』が後退を前進に変えようとしている、それが今必要としている私たちの意志を麻痺させるのだ」。ここで言っていることは、見えない不安におびえる現在の私たちの心理に共通なものがあると思う。オバマは、この恐怖心を乗り越えるために、どんな言葉を歴史に刻むつもりか期待される。ケネディーの就任演説も時代の転換期における格調高い、国民へのメッセージであった。「松明(たいまつ)は、新しい世代の米国民に引き継がれた」、「国家が皆さんのために何をしてくれるかを問うものでなく、皆さん一人ひとりが国のために何ができるかを問うてほしい」

アメリカ大統領の就任式では必ず聖書が登場する。オバマは、リンカーンが就任式に使った聖書を使うという。政教分離は民主主義を支える大前提であるが、それよりも深い社会の基盤にキリスト教文明がある。日本の政治にも哲学や信念が求められる。(読者感謝)

☆土・日・祝日は、中村のりお著「遙かなる白根」を連載しています。

 

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