「商店をまわって厳しい意見を聞く」
◇時間がとれたので20~30軒の商店を訪問した。かねて行政に対して厳しい意見を持つ私の友人のTさんは辛辣(しんらつ)な言葉を突きつけた。要点を挙げると、「議会はみな慣れ合いだ」、「今騒がれている高木建設がらみの疑惑も議会がきちんとしなかったからだ」、「役人を極端に少なくしてパートを増やし仕事は外に出すべきだ」など。いずれもぐさりときた。謙虚に受け止めることにした。事は、議会のチェック機能や行政改革に関する。 弁天通りの商店街では、あるご主人が、市長選のことで前橋のイメージがすっかり悪くなって残念だ、量販店に人が流れてしまう、特色のある伝統の店は「人」が守るものだ、そういう店がなくなってしまう、とこぼしていた。私たちが市長選で訴えていた品格のある町を求めていることを感じた。まちを歩いて人に会うことは、政治家にとって原点である。この事は、行政マンにも言えることだと思う。 芳賀地区長寿会の総会に出た(3日)。老人会長が年金や医療制度のことが心配だと訴えていた。医療制度とは、75歳以上を後期高齢者として独立の医療制度とし、その保険料を年金から天引きする方法で徴収する動きのこと。 この点の批判は、商店街を歩いたときも聞かされた。ある人は、年金をいい加減なものにしておきながら、その年金から保険料を天引きするのはひどいと言った。 また、この人は、後期高齢者とは何だ、後期とは、先がないと聞こえる、馬鹿にした言葉だと怒っていた。このような声が多いのだろう。福田首相はネーミングを改めて、「長寿医療制度」にするという。 ◇アムネスティが中国の人権問題に関する報告書を発表した。報告は、チベットや北京で深刻な人権侵害が行われていると中国を非難し更に8月の五輪開催が近づくにつれ、中国当局は、北京やその周辺で人権活動家、弁護士、地方からの陳情者らを数千人規模で不当に拘束していると指摘した。そして報告は、このような状況でIOCや国際社会、中国と取引のある海外企業が非難の声をあげないのは人権弾圧の共犯者と変わらないと述べている。 ◇アムネスティの発表は今月一日のことであるが、3日の夕刊は、中国の著名な人権活動家胡佳氏が国家転覆扇動罪で懲役3年6ヶ月の実刑判決を受けたと報じている。政府を批判する論文などが罪に問われた。言論の自由を認めない中国の姿勢が厳しい国際世論の批判にさらされている。日本は表現の自由が最も厚く守られる国の一つである。その事を私たちは誇りにしなければならない。 ◇アムネスティ・インターナショナルとは、言論や思想などを理由に不当に捕らえられた非暴力の人々の救済を求める国際民間団体のこと。会員は世界に140万人以上、事務局はロンドンにある。77年にノーベル平和賞、78年に国連人権賞を受賞している。人権の尊重は、人類が目指す理想であり、五輪はそれを実現する祭典であるが故に中国の現状が厳しく問われている。(読者に感謝) ☆土・日・祝日は、中村のりお著「望郷の叫び」を連載しています。
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