« シベリア強制抑留『望郷の叫び』(77)第3章 青柳由造さんのシベリア | トップページ | 「高木市長には説明責任がある」 »

2008年2月18日 (月)

「熱い戦いは終わった。敗軍の将兵を語らず」

◇2日間の物語を今後の為に記しておこうと思う。16日、53ヵ所の決起大会が行われた。スタートは8時25分芳賀農協である。300人近い人々が集った。19番目以後は金子候補の地元といわれる地域で7時半まで、ハードなスケジュールで行われた。各地で多くの人が集まっており、尾身、佐田、中曽根、各国会議員は、当選の確信を押えてあと一歩ですと訴えていた。寒風の中、園芸のハウスの前、商店の軒下などに集る人々の姿を見て私も勝利を確信した。その夜の打ち上げ式で私は勝利を確実にするために投票箱が閉る迄頑張ろうと叫んだ。電話での依頼は、当日でも許される行為なのである。

◇17日は、長く苦しい一日だった。いつの選挙でも投票日にはいろいろな情報が飛び交う。午後2時ごろ、出口調査の結果がよくないと言う話が伝わる。いやな予感が胸に広がる。投票率は、相手陣営の強いといわれる地域で高いという情報もあった。午後8時過ぎ、笹川県連会長も出席・選対室は、重苦しい雰囲気に包まれていた。ため息をつく者もいる。金子候補夫妻は生きた心地もなくどこかで押し潰されそうな重圧に耐えているだろうと思った。これは経験者でないと分からない真実である。この時、ざわめきが走った。「朝日が高木氏の再選を伝えている」と誰かが叫んだのだ。「そんな馬鹿な」「まさか」こんな声があちこちで起こる。確かに朝日のインターネットには、「再選を果たした」「金子氏を振り切った」と書かれていた。

 10時、第一回の発表。開票率35%で高木、金子、同数の2万2千と伝えられると大きな拍手が起きた。次の開票に望みをつないで息を呑んで10時半を待つ。しかし、間もなく、高木当確のテロップが出ると、「あー」とため息が起きた。

 「セレモニーをしなければならない」幹部の苦しそうな声が聞こえた。金子夫妻も姿を現わした。私はマイクを握って言った。「皆さんの熱意は前橋市の発展に必ず生かされます。皆さんの心を生かせず選対としてお詫びします」。金子泰造さんは意外にしっかりしていた。「皆さん、長い間、本当にありがとうございました。愛する前橋市のために全力で戦うことが出来ました。結果は私の不徳の致すところ、心からお詫び申しあげます」。このような場合によく見られる一点を見つめて茫然、といった様子では決してなかった。全力をつくしきったことへの達成感が支えになっているに違いない。

◇高木氏再選の直後、私の携帯に、市長の実兄が経営する二つの会社が国税局の調査を受け150億円の所得隠しを指摘されたという情報が入った。時事通信の配信と確認。高木市長はかつて、その一社の監査役をしていた。これからの事実が高木市長とどう関わるかは不明だが一日早く報道されたなら選挙の大勢に影響を与えた事だろう。市長選の敗北も前橋市発展の一過程である。新しい一歩を始めねばならない。

(読者に感謝)

☆土・日・祝日は、「望郷の叫び」を連載しています。

|

« シベリア強制抑留『望郷の叫び』(77)第3章 青柳由造さんのシベリア | トップページ | 「高木市長には説明責任がある」 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 「熱い戦いは終わった。敗軍の将兵を語らず」:

« シベリア強制抑留『望郷の叫び』(77)第3章 青柳由造さんのシベリア | トップページ | 「高木市長には説明責任がある」 »