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2007年12月 3日 (月)

「中国は真に豊かな国になれるか」

◇日曜日(2日)は、行事がいっぱいで忙しかった。朝9時、小学校の体育館で女性チームのバレーボール大会の開会式があった。赤ちゃんを抱いて参加した女性がいた。他の女性たちが「抱かせて」「私にも」と親子を歓迎している。次は私の挨拶である。「今年はいろいろなことがありました。来年も何が起こるか分かりません。頼りになるのは健康と良い仲間です。少子化の時代です。赤ちゃんを抱いて参加するママさん、それを支える皆さんの姿、素晴らしいと思います」
◇午後一時半より、芳賀地区の「クリーン前橋作戦会議」の発会式があった。何日間か準備にエネルギーを注いだ。役員も決まり、人も集ってくれた。飲食は一切なし。昔は、このようなとき、茶菓が出ておみやげまで付いたのだ。最近の変化を人々は当然の事と受け入れている。民度が上がり民主主義が進歩したというべきか。私の挨拶、金子泰造氏が語る「抱負」に人々は熱心に耳を傾けてくれた。
◇夜、二つの忘年会に出た。ある会で、私の中国レポートを読んだ一人の若者と次のような会話をした。「近い将来日本は中国に追い抜かれるでしょうね」「何を基準に追い抜かれるというの」「お金持ちが増えて日本より豊かになると思います」「本当の豊かさという点で中国はまだまだだと思うよ」私は、本当の豊かさとは、人間を大切にすることが基本でなければならないとして「人権」のことを話した。
 中国は社会主義を基盤とする国である。社会主義とは平等の社会をその理想とし、その目指すところは人間の尊重の筈だ。経済的な格差はやがて縮まるだろう。しかし、思想の自由や表現の自由を厳しく弾圧する国家による人権侵害は、この国にいつまでもつきまとう深刻な問題と思えてしまう。
 国の政策を批判する活動家が逮捕、軟禁、暴行を受ける等の事件が頻繁に報じられている。強制立ち退き事件で住民を弁護し国家転覆扇動罪の判決を受けた弁護士、土地を強制収用された農民を支援し「五輪より人権を」と訴えて逮捕された労働者、強制中絶の被害者を支援し別罪で実刑判決を受けた盲目の活動家などがほんの一部の例として報じられている。
オリンピックは平和の祭典で、肌の色に関係なくスポーツを競う人間の祭典である。人類の歴史は奴隷制度に見られるように人種差別の歴史であった。人種による偏見や差別は21世紀の現在もなくならない。オリンピックでは黒い肌が躍動し感動を呼ぶ。オリンピックを北京に誘致することに強い反対があったのは、人権侵害の国はこのような祭典にふさわしくないからだ。私は、10月天安門広場に立って、1989年の天安門事件を思い出した。民主化を求める20万人ともいわれる学生の中に戦車が突入し多くの犠牲者を出した事件だ。基本的にはあの時の中国が変わっていない。中国は今、真に豊かな国になるために「人権」が問われている。
☆土・日・祝日は、「望郷の叫び」を連載しています。

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