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2007年10月22日 (月)

「中国訪問を振り返って」

◇大連市のことそして市長のこと。大連市は遼東半島の南端にあり、東には黄海、西には渤海が迫る。緯度は新潟県の少し北に位置し、近くには日ロ戦争の激戦地旅順がある。飛行機で約2時間半の距離である。かつて日本が支配した地でその名残りも多い。大連賓館(旧大和ホテル)もその一つだ。日本語を学ぶ若者が多いのも日本との関係が密であることを示す。群馬県はこの点を十分に生かしていない。今回の訪中でこのことを改めて痛感した。市長の夏徳仁氏はこの点を認めて今後群馬との関係を深めたいと語っていた。人口は約650万人。

 大連市長夏徳仁氏は51歳。東北財経大学の学長をつとめた人である。噴水をあげ、北国の春の歌を轟かせて熱烈歓迎してくれたことは先日の日記で書いたが、実は、もう一つ特記すべき歓迎ぶりがあった。それは、私たち8人の県会議員にそれぞれ2冊ずつの書物をプレゼントしたことである。米国人ジャーナリスト、トーマス・フリードマンの「フラット化する世界」上・下で、世界的べストセラーとなったもの。日本経済新聞社出版の日本語版である。この本のことは聞いていたが手にして読むのは初めてである。私たちの為に用意したと秘書が言っていた。

 上巻を読み進むうちに、夏市長がなぜこの本を私たち日本人にプレゼントしたか分かった。表題のフラットとは平らを意味する。世界が平らになるとは、世界中のビジネス環境が同じ条件になることだ。これまでは欧米や日本など先進国と発展途上国の間には高低の差があったがインターネットの普及や情報通信技術の発達などによって中国やインドなども同じレベルのマーケットに急激に変わりつつある。

 例えば中国についていえば、世界経済に門戸を開き多くの外国企業を受け入れた。中国人は、初め、単純な作業に従事していたがやがて高度な技術もマスターし先進国との差をちぢめつつある。

 この点につき、書物の中で、夏大連市長は日本との関連を次のように語っている。「大連には20万人の学生がいる。多くの学生はコンピューターサイエンスを学ぶことを義務づけられ、また日本語を学んでいる。日本との距離も近く大連は日本のアウトソーシング(外部委託)のうってつけの場所だ。中国人は、初めは日本人に雇われるがやがて自分の会社をつくる」と。私は、大連外国語大学には日本語を学ぶ学生が3,000人以上いることを思い出した。そして、このような大連の可能性を群馬県は生かしていないと思った。

◇私たちの北京訪問は、オリンピックの準備及び共産党大会と重なっていた。オリンピックには世界の人が集まり世界の目が北京に集中する。食の安全の問題について質問すると北京市の幹部は、国の威信をかけて取り組むと決意を語っていた。深刻な環境問題は一部の人が豊かになっている成長第一主義の副産物である。天安門広場には地方から来た多くの貧しい人の姿があった。共産党大会はこれらの課題にこたえようと必死だ。先進国といわれる日本にも中国から学ぶべき点は多いと思う

☆土・日・祝日は、「望郷の叫び」を連載しています。

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