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2007年8月26日 (日)

シベリア強制抑留『望郷の叫び』(17)第1章シベリア強制抑留の真実を求めて

「それを、解決するためには、情報交換を増やすことやシベリア抑留を乗り越えることが重要ではないでしょうか」

「その通りです。情報の交流によって、ロシアは今、ソ連じゃない、ロシアも今、民主主義が育っている、市場経済が進んでいる、ハバロフスクもそれほどひどいところではない、ということを知ってもらうことです。今、コンピューターの時代ですから、これを利用して、日本と極東ロシアの間の情報の交流を頻繁に行い関心を高める。それによって、たくさんの日本人、学生さん、ビジネスマンに、行ってみたいなあーという気を起こさせることが大切です。そういう情報の流れ、人の流れができることによって、ロシアは、日本にとって大事なんだという感じが分かって、より地についた関係が発展していくんじゃないかと思います。

 ロシアには、ここのところ大きな変化があります。今、ロシアでは、石油がどんどん、どんどん出ます。ですからすさまじいお金が、ロシアに流れ込んできます。日本にとっても大きなビジネスチャンスです。政治的にも安定しました。最近、頻繁に日本からビジネスの方が来られます。これは、日本の見る目が変わってきたことだと思います。今後は、これをどんどん進めて、こんなに近いんですから、本当の意味の隣人関係、隣国関係を深めてゆく。そして、このことによって、日本人がロシア人とかロシアに対して持っている古いイメージを変えてゆく。そして新しいイメージをつくってゆく、このことが最も大切ですね。」

 楠本総領事はこれからの日ロについて熱っぽく語った。対談の終わりに、私はシベリア強制抑留のことに触れた。

「今後の新しい日ロの関係を築く上で、シベリア強制抑留の事実は避けて通れません。これをどのように乗り越えるかということが大切だと思います。数えきれないほどの体験記、手記があります。こういうことが事実としてあったのだということを知ることは非常に大切です。そして、地獄のような苦しみを味わった人たち、また、無念の涙をのんで亡くなった方々のことをしっかりと受け止めることが日本人として大切です。

 しかし、あれから半世紀以上がたった21世紀の今日、新しい視点からシベリア強制抑留を考えることも重要だと思います。例えば、当時の時代背景の中に位置づけて、また、その後の大きな変化との関連において、強制抑留の事実をもう一度考えてみることが、21世紀を生きる私たちの責任のような気がします。

 60万人の日本人を抑留して酷いところで労働させたということは紛れもない国際法違反です。そして、いろいろ大変なことがありましたが、それをもう一度、じっくり考えてみることも必要ではないでしょうか。

 ☆土・日・祝日は、「望郷の叫び」を連載します。

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