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2007年6月 2日 (土)

『上州の山河と共に』連載(82)「いよいよ決戦」

 連合後援会長の福島貞雄さんは、両手でマイクを握りしめ、ややひきつった表情で舞台中央に立っていた。

 「皆さん、いよいよ最後の大詰めを迎えました。中村はゼロから出発し、皆さんに支えられて、ここまでやってきました。当選は、あと一歩であります。何としても、あと一歩の距離を踏み越えて、当選させていただきたいのであります。皆さん、どうか、最後の力をふりしぼって戦い抜こうではありませんか」

 連合後援会長の一言一句には、不退転の決意が込められていた。それは、澄んだ空気を通して天まで届かんばかりの、その声の響きにも表れている。聴衆は、これに対して、「わあ!」

というどよめきで応えた。

 いよいよ私がマイクを握る時が来た。

 私は、ハチマキをきゅっと締め直し、舞台の中央に立った。妻は、やはりハチマキを締めて、私の斜め後ろに立っている。私は、両手でマイクを握ったまま深く頭を下げた。顔を上げると、人々の真剣な視線が一斉に私に集中しているのを感じる。

「皆さん、こんなにもたくさんの方々が、こんな山奥まで激励に駆けつけて下さいまして、私は胸がいっぱいであります。本当に有り難うございます。選挙事務所を捜すにも、いろいろ障害がありました。やっとの思いで、このような、前橋最北の地に、選挙事務所を設けることができました。私は皆さんと共に、道のない所に道をつくりながら、ここまで進んできました。不利な条件は初めから覚悟の上であります。このように多くの方々に集まって戴き、その上、熱い激励を戴いて、選挙事務所の不利も、吹っ飛んでしまったと思うのであります。天は、私に、いや私達に、次々と試練を与えてきました。それは、政治家になる為の情熱があるか、一つ一つの障害を支援者と心を合わせて乗り越えることができるかどうかを試すものでありました。私は、皆さんと共に、その試練を克服して、とうとうここまでやってまいりました。当選は間近かであります」

「そうだ、当選は近いぞう」

「もう、当選だ」

「頑張れ!」

会場からは様々な声援と共に、割れんばかりの拍手が起こった。

☆土・日・祝日は、以前からのご要望により「上州の山河と共に」を連載いたします

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