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2006年12月26日 (火)

「4人の死刑執行、死刑をどう考えるか」

 法務省の発表によると、25日、一度に4人の死刑が執行された。杉浦前法相は、クリスチャンであり、死刑は自分の信念に反するとして死刑執行命令書に署名しなかった。そのため在任中執行がなかった。

 死刑をどう考えるべきか。世界の文明国の大勢は死刑廃止に傾いているが、日、米では巌然として行われている。地域社会にいて、最近は、凶悪事件が多いせいか、死刑廃止論は聞かれない。多くの人は、死刑制度は当然と考えているようだ。死刑判決は、従来、複数の人間を殺し、情状酌量の余地も更生の可能性もないとき下される例であるが、最近の奈良女児殺害の元新聞販売員に対して、奈良地裁は、被害者が1人なのに死刑を言い渡した。

 日本国憲法は人間の尊重を最高の価値として揚げ、残虐な死罰を禁止するが、最高裁の判例は拘首刑は残虐でないとして合憲とする。

 06年現在、97ヶ国で法律上死刑を廃止し、25カ国が事実上廃止している。英、仏、独、伊も廃止国である。国連総会は、死刑廃止を自指す死刑廃止条約を採択した。

 群馬の死刑事件として記憶に残るものは、8人の女性を殺害した大久保清のことである。昭和46年に逮捕され昭和48年前橋地裁は死刑の判決を下した。大久保は控訴せず刑は確定し同年執行された。

◆「犯罪通報者に謝礼、来秋から」

 犯罪の情報提供者に情報料を出す制度。最高額は10万円。警察庁は来年度から試行、24日閣議決定された政府予算案に4千万円が盛り込まれた。対象となる事件は、児童買春や人身売買など。これらは、表面化しにくいからだ。民間が犯罪解決に協力する一つのかたちだが、疑いをもたれた人のプライバシーを侵害する恐れもある。密告社会、監視される社会にならないように運用する事が重要。適切に運用されれば、犯罪防止上効果があるに違いない。

 この取り組みは、欧米の「クライムストッパーズ」を参考にしたもの。犯罪(クライム)を防止させる(ストップ)人々、つまり民間のボランティアである。実現する日本の制度も、受付窓口は、防犯関係の公益法人やNPOなどに業務を委託して行なう。新しい制度を注目したい。

◆交尾せずに産卵し子が育つ例。クリスマスの教会の劇で、処女マリアが身ごもってキリストを産んだ場面があったことを話したら、「そんなことがあるのですか」と私の事務所の女性事務員が首をかしげた。人間界の出来事とすれば奇跡であるが、広い自然界では、単為生殖は、珍しくない。もっとも、それは昆虫などの無脊椎動物に見られることである。今回、話題になったのは、イギリスの動物園のコモドオオトカゲ。大型の爬虫類である。進化の過程は両生類、爬虫類、鳥類、哺乳類と進む。我々哺乳類とは遠く離れた出来事だが、「処女懐胎」と結びつけて思いをめぐらすと楽しい。英国ではクリスマスの話題となっているという。(死刑制度に関心が高まることを願って。読者に感謝)

★土・日・祝日は以前からご要望の寄せられていた「上州の山河と共に」を連載しております。

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