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2006年10月26日 (木)

先生のいじめ、同様な事件が続くものだ

 福岡県の中2男子いじめ自殺事件の衝撃が広がっている。文科相は、小渕優子さんを、この事件の調査に派遣するという。この事件の核心は、もやもやしていて、いまいち、よく分らない部分がある。しかし、教師の言動が重大な結果を引き起こすことを示したこの事件の根は深い。「ヒヤリ・ハット」を思い当たる教師は意外に多いのではないか。

 問題の教諭は、「からかいやすかった」と言っているが、問題の発言が生徒たちに受けていると錯覚して、ずるずると慣れの深みにはまっていった可能性がある。そうさせたものは、事の本質に気づかない教諭の資質にある。

 成績優秀な生徒を「あまおう」、悪い生徒を「ジャムにもならず出荷できない」などとイチゴの質でランク付けしたことが伝わっているが、教室は笑いでつつまれたこともあったのだろう。しかし出荷できない劣荷と評された生徒の心をぐさりと傷つけ、またそれが、いじめの発端になることに気づかなかったとすれば、まさに不適格な教師といわねばならない。

 教師の使命は、生徒の良いところを見つけて伸ばすことである。昔、内申書に悪い評価を書いたことが訴訟で争われたことがあった。たとえ事実が含まれていても、書くことによって将来の伸びる芽を摘んでしまうことになる。問題の教諭は、自殺した生徒のことを「うそつき」と、引継ぎの担任に報告したとされるが、事実とすれば、「あまおう」や「ジャム」の話よりも深刻である。

 ◇中学教諭のいじめが鹿児島県でも起きていた。中二の女子生徒が男子教諭からいじめを受けたとして不登校になっているらしい。学校の説明では、教諭は、女子生徒にプリントやはちまきを渡さなかったり、日直を飛ばしたり、出欠をとる際、名前でなく「次の人」と呼んだりした。女子生徒は、「人生をだいなしにされた。死んでやる」と学校に手紙を出した。生徒の保護者の要望を受け入れたこの教諭は、今年3月終業式で1年生全員の前で保護者に謝罪したという。

 ◇県教委もいじめ問題で動き始めた。市町村教委の生徒指導担任者などを集めた緊急の会議を開き公立小中全校を対象にしたいじめの点検を要請したのだ。市町村教委の生徒指導担当者などを集めた緊急の会議を開き公立小中全校を対象にしたいじめの点検を要請した。

 文科省が定義する「いじめの定義」は、①自分より弱いものに対して一方的に ②身体的・心理的な攻撃を継続的に加え、 ③相手が深刻な苦痛を感じているもの、である。県教委の調査は、これを踏まえて、いじめの兆候や可能性も含め、その件数や解消、継続の状態にも及ぶ。9月末までに県教委に報告された本年度のいじめの発生は小中学校で7件であるが、この数字は実態を反映したものとは思えない。「いじめ」に的確に対応するには、まず現実を正しく把握することである。全国的に教育委員会の在り方が問われる中で県教委がこの問題に如何に取り組むか、見守りたい。

(本県のいじめ問題の解決を願って。読者に感謝)

★土・日・祝日は、以前からのご要望により「上州の山河と共に」を連載しております。

11月10日、グリーンドームで、面白い集いがあります。読者の参加を期待しています。

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