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2006年10月31日 (火)

退場の鈴は、心地よく響く

 妻は、持病の頭痛もちである。東京の大学病院へ通ったりして努力しているが、なかなか治らない。ストレスも一因らしい。時々、重い雲が晴れるように頭の中がすっきりすることがある。そんなとき、事務所の仕事に打ち込むと翌日当たりに頭の底の方から何かがはい上がって脳みそをかきむしるように痛む。数日前は、あまり痛がるので私は妻をつれて日赤の救急に駆けつける始末であった。

 そこで一計を案じ、妻が調子が良いといって事務所に出たときは、一定の時間が経過したとき鈴を鳴らすことにしたのである。これはいわくのある品物で、恩師の林健太郎先生の机上においてあったものである。先生が亡くなられた後、善福寺のお宅を訪ね、蔵書と共に頂いたものである。先生が二階で奥様を呼ぶのに使ったのかも知れない。鈴の由来を知っている妻は、鈴の音を謙虚に受け止めているようで鈴が鳴ると照れたように笑いながら事務所を出ていく。南部鉄の中から生まれるきれいな音が静かに響く。この音のように妻の頭の中がさわやかになることを私は祈るのである。

◆中国帰国者との懇親会。帰国者協会の人々との付き合いは長い。旧満州と関わる彼らは、日本の中国侵略の暗い陰を引きずる存在であり、歴史の証人でもある。田中内閣の時に実現した日中国交回復を機に残留孤児を中心として、どっと日本の社会に移り住むようになった。この日感じたことは、十数年前と比べて、帰国者の表情が明るく元気がいいことだ。これは、彼らが日本に定着してしっかり頑張っていることを示すもの。帰国者協会の事務局に、元県職員の中国通で中国好きの小池さんが入ってた事が、帰国者を安心させる大きな要素になっている。

 指導員とかいって、帰国者を世話する人の中には、「引揚げ者」を低く見るような人もあったようだ。それは、人権感覚の薄さと、歴史認識の乏しさを示すもので、帰国者たちは、そのような人に強く反発したことがあった。強く逞しく真面目に生きる彼らの姿は、かつての日本人を思わせる。会長の清水さんは、中国時代は中学の数学の先生だった。中国時代、警察官だった人、企業の経営者だった人など多彩な顔ぶれであるが、皆、過去の経歴を切り離して新しい世界を生きている。日本は、彼らにとって新しい開拓地なのだろう。酒を酌み交わしながら友情の深まりを感じた。

◆「議長日記」が上毛新聞社から出版された。第一巻は、「激動の時代」である。第二巻の「議会改革の波」は、一週間後に世に出る。各巻、約150ページで、5巻位まで続く予定だ。本を手にして、よく書いたものだという感慨を持った。時系列に毎日を並べるのでなく、大まかな分野別に章立てをした。第一巻の目次は、第1章「南米訪問」、第2章「警察・治安・犯罪」、第3章「教育関係」である。県政に親しんでもらう一助になればと願う。

(教育界が正常化に向かうことを願って。読者に感謝)

★土・日・祝日は、以前からのご要望により、「上州の山河と共に」を連載しております。

11月10日、グリーンドームで、面白い集いがあります。読者の参加を期待しております。

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