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2006年10月 6日 (金)

日本の教育は危機にある

 文科省の調査によれば、精神性疾患で休職する教員が増えている。この9月議会で明らかになったことだが、本県も同じだ。他の公務員にもこの現象は見られるが、他の公務員と比べ教員は格段に多いのだ。内山教育長は、教員は、今日の「社会状況」の中で、特にストレスが多いのではと答えていたが、その通りだと思う。

 私は、議会の質問のために多くの中学の先生にアンケート調査をしたが、ほとんど(約95%以上)の先生が忙しすぎると答えた。ある校長経験者は、父母がうるさ過ぎる、自分の子ども本位の意見をすぐにぶつけてくる、先生は神経をすり減らして萎縮してしまう、教育行政は、先生を守ってやることが必要だ、と私への手紙の中で訴えていた。教育長が言う「社会状況」には、このような事態も含まれていると思われる。

 今年の6月、新聞は都内の公立小学校の新任の女性教師が自殺したことを報じた。学級運営に悩んでいたらしい。教師の自殺は増えている。03年から3年間の自殺者は、年々増えて、74人・83人・87人となっている。この数字の背後には深刻な予備軍が多くいるのではないか。

 教師の精神疾患や自殺の現状は、教育界の危機を反映していると思う。しかし、打開策は必ずある。その一つは教育における地方自治だ。くるくる変わる文科省の方針に振り回されることなく、地方がしっかりとした教育行政を推進することである。そして、その主眼は、地域の教育力を高めることだ。地域社会の連帯が薄れ、しかも、社会の病理が広がっている。今ほど地域の教育力が落ちている時代はめずらしいのではないか。

 地域の教育力を高めるために、「教育の日」を定めることを提案しているが、なかなか実現しない。教育長は、「毎日が教育の日」だからといって消極姿勢を示したことがある。石原前教育委員長(9月で退任)は、委員会で質問され、「教育の日」について詳しく知らないと答えた。全国で「教育の日」を定める県は多い。本県でも前橋を初め、この日を定める市は増えている。地域自治体と県が連帯して、教育についての雰囲気を盛り上げることが必要で、「教育の日」はそのための一つの鍵である。新任の教育委員長は、事の本質を良くつかんで欲しいと思う。

 教育の危機をうかがわせる現象として、小学校で、校内の暴力が増えているという情報がある。先日、旧宮城村の小学時代の同級生と仲間の墓参りをしたが、その時、感じたことがある。昔は、勉強が出来なくても、いろいろな個性を認め合っていた。ビー玉やメンコが得意というだけでも評価され胸を張れた。今は、学力だけで子どもを評価する。「一人一人を大切にする」というかけ声とは逆の事態が進んでいるのだ。大局的見地に立って、良い教育を実現するために力を合わせたい。

(ぐんまのより良い教育の実現を願って。読者に感謝)

★土・日・祝日は、以前からのご要望により「上州の山河と共に」を連載しております。

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