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2006年9月 3日 (日)

面白い人に出会う

「おやじが、おめえは勉強なんかするな、でかくなったら広い土地のあるうちへ婿に行け、と言ったよ。中学卒業して技術を身につけるため真剣だった。俺の頭はぬか味噌だが要領はよかった。」ある会社の社長は笑いながら自分の過去を振り返る。農家の4男坊で苦労したらしい。私も話の中で時々口を挟む。話は靖国から現代の若者の批判にも及ぶ。「靖国神社にお参りすることに中国や韓国がごたごた言うことはねえじゃねえか。」「今の若者はどうしようもねえ。悪いことをした奴らを刑務所で飯をくわしておくことはねえ。働かせればいい。今度はそういう制度が出来たというじゃねえか」

 最後の問題は、導入が検討されている代替刑のこと。簡単に説明した。地域を回ると、一般の人が何を考えているかが分かり勉強になる。法律や行政は社会の現実を踏まえなければならないが、空まわりしていることを時々感じるのだ。

 代替刑については他でもきかれた。前にも一度触れたが、ここで説明したい。裁判員制度の実施も近い。刑罰について考える一助になればと思う。

 国(法相)は、短期の懲役や罰金に代えて社会奉仕をさせる「社会奉仕刑」を新設しようとしている。目的は、犯罪者の再犯防止や社会復帰の促進、そして、過剰収容の解消だ。長く刑務所にいる程、社会復帰が難しくなり再犯率が高まる。満期まで刑務所にいた者は、5年以内に59%が刑務所に戻るという。刑罰を科す目的は懲らしめることだけでなく教育して社会復帰させることにある。刑事施設の中に長くいれば刑務所ずれし、矯正(もとにもどす)が難しくなる。同時に過剰収容の解消を狙うが、現在刑務所の収容率は116%、どこも超満員なのだ。

 社会奉仕命令の中味は、道路清掃や老人ホームの作業などを考えているといわれるが、森林の下草刈りや農業に従事させることなどは社会的にも意義のある作業ではないか。現在、人手不足で森林が荒れている、また耕作放棄地や遊休農地が広がっているからだ。

 「刑務所に入らなくてもいいなら楽でいい、また、逃げたらどうする」先程の親父さんが質問した。この点、対象となるのは重大な犯罪ではなく、短期刑や罰金を科された人である。(現在、罰金を払えず刑務所に入る人は一日平均899人だという!)また、逃亡を防ぐためには、GPS(全地球測位システム)を装備させればよい。外国では、米・英・独・仏・カナダ・韓国などが代替刑を導入している。

 現行の刑法は基本的には明治時代に出来たもの。時代の変化に適応していないものもある。新制度は改革の一例といえる。推移を見守って、「刑罰」を考えるきっかけにしたい。

(受刑者の対策がうまくいくことを願って。読者に感謝)

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