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2006年7月29日 (土)

少子化の実態は

 私の後援会の幹部をしているある農家を訪ねたら庭先に若い女性がいて、生れて間もない赤ちゃんを乗せたうば車を押していた。「可愛いですね」と私が笑いかけると、「ええ、二人目です」と女性は嬉しそうに答えた。「それは御苦労様です。赤ちゃんは宝ですね。1.25とか知ってますか」「はい、特殊なんとか、女が産む子どもの数ですね。」こんな会話をした。のぞき込むと赤ちゃんがにこにこと笑った。母親との会話は楽しいものであったが、この赤ちゃんの未来に何が待ち受けるのかとふと思った。

 「1.25の衝撃」ということが大きく報道された。少子化対策は今日の最大の課題なので、国は担当大臣まで置いて躍起になっている。しかし、国の施策は大体失敗に終っている。若い人たちは問題を真剣に受け止めていない人が多い。子どもが少なくなることは、年金や福祉などを支える力が減少することを意味する。既に年金などの破綻が数字上も論じられるようになった。同時に高齢化が急速に進んでいることも少子化問題を深刻にしている。

 国が新たな政策を立てることが必要だが、少子化対策のカギは、住民と直接関わる地方の努力と工夫である。最近、「出生率の上がった村」ということで長野県下條村のことがマスコミで大きく報じられた。ある女性週刊誌は「子供を産める村の奇跡」として大きく取り上げた。私は、下條村の役場に連絡して資料を送ってもらった。いずれ、実際に視察したいと思うが先ず、資料にあるいくつかの点を紹介する。

 下條村は飯田市の南、車で20分~30分の所にある。人口約42百人。そして、高齢化28.6というから、村の活力を維持することはさし迫った課題だ。村の施策として注目されるのは、幼児から中学生までの医療費無料化と若者定住村営集合住宅だが、特に後者である。この春も、村外から来た若い夫婦が、この集合住宅12戸に入った。全戸2LDKで、家賃は月36千円である。一般の家賃と比べ2万円程安い上に部屋は広く使い易いという。12戸は応募した約40世帯から選ばれたもの。村が示す条件は、「今後子どもが増える見こみ」、「消防団に入る」「自治会に入る」などがある。図書館やプールもあり若い夫婦が住みよい環境が整っている。図書館の利用率は県下第2位。

 財源については村人がボランティアで道作りなどの公共事業に取り組んでいる。「自分で使える金であってこそ独自の工夫が出来る。合併していたら不可能だった」と熊谷助役は私に語った。地方の役割が大きくなっている今、そのための合併だといわれるが一律に考えることは出来ない。下條村に学ぶことは多い。

(少子化対策が実を結ぶことを願って。読者に感謝。)

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