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2006年7月15日 (土)

懲役刑の代わりの代替刑とは

 最近、凶悪事件が相次ぐ中で、死刑の是非、無期刑、終身刑などが話題になっているようだ。この日記でも何度か取り上げてきた。裁判員制度のスタートが近いことを考えると、私たち一般の市民が、刑事事件につき考える力を養うことは緊急の課題である。

 その一環として、今日は、「代替刑」を取り上げる。これは、新しい拘禁制度の一つとしてその導入を、法務大臣が今月26日の法制審議会に諮問するもの。代替刑とは、懲役・禁固刑の代替として科する刑であり、社会奉仕などをさせるものだ。身体を刑務所に収容することに伴う弊害を回避する点に主眼がある。同時に刑罰を科する目的は何かということとも深く関わる問題である。

 刑務所に収容することは、三食住居付きで、犯罪学校に入れるようなものだという人がいる。これは、刑務所で他の収容者から様々な犯罪に関する知恵や情報を教わるからである。また、社会から隔絶することで家庭が崩壊し、刑務所ずれがして社会復帰が難しくなる。また、最近の刑務所の過剰な収容率の問題がある。最近の収容率は118%で、どこも満ぱい。新たに犯人をつかまえても入れられないのではと心配する程だ。代替刑がスタートすれば、収容者を少なくすることが出来る。

 代替刑の中味として、ごみ拾いや草刈りなどをあげるが、もっと様々なものがあるだろう。もちろん、行動の自由も制限を受ける。専用の宿泊施設や自宅などへの居住の義務付けが行われ、所在を常に把握するために、全地球測位システム(GPS)を装備させる。規則を破れば刑務所に収容される。このようなことが、法改正を視野に入れて検討されるらしい。見守りたい。

 ところが、この「代替刑」について、それでは悪いことをしても懲らしめられないではないか、あるいは、罰を与えることにならないではないか、という意見が周辺から聞かれた。これは、刑の目的は何かということと関わる。

 刑は犯した罪に対するむくい、つまり応報だという思想は一貫して現代まで流れている。「目には目を歯には歯を」のハムラビ法典が最も古く、今日の死刑は、「命には命を」という意味ではハムラビ法典と共通のものがあるともいえる。しかし、刑の目的はこれだけではない。それは、教育の手段であって更生させ社会復帰させることを目指すという点も重要だ。特に、人権を尊重する憲法の下ではこの面が重視される。「代替刑」は、教育刑の考え方から特に意義のある制度であると思う。勿論、代替刑の対象とすべき罪や受刑者につき検討がなされるのであろう。(県民の刑についての理解が深まることを願って。読者に感謝)

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