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2006年7月 1日 (土)

株取引で儲けることは悪いことか

 少年たちは世の中の動きに敏感で、また影響を受けやすい。お金に関することは特にそうだ。最近、新聞に載った二つの投書に私は注目した。一つは、14歳の中学生の意見で、「ネットで株のやり取りをしてお金を稼ぐ人より、深夜でも汗水たらして働く人の方が頑張っているように思う。こういう人が報われない社会は嫌だ」というもの。もう一つは、この少年の投書を読んだ17歳の高校生のもので、「株で儲けるには努力がいる、頑張った結果株で利益を得ることが悪いことなのか、人には向き不向きがある、自分の得意なものを発揮できる世の中こそ一番いい」という主張だ。

 二つの意見は、いずれももっともなことで、また今日の社会の重要な問題点を指摘している。汗を流してこつこつ働く人の存在は社会を支える最も重要な基盤である。こういう人たちを支える社会の仕組みを整えなければならない。また、株式の制度は資本主義を支える重要な柱である。ライブドアの堀江氏と村上ファンドの村上氏の逮捕、そして今度は日銀総裁の株式運用が世間の注目を集め、今、株式のことで連日わきたっている。ところで一般の人の中には株で儲けること自体が良くないことと受け取る風潮がある。

 株を発行して一般から資金を集め経済活動をするという株式会社の制度は、近代の資本主義が発明した偉大なアイディアである。多くの人が利益を求めて株を売買することで株式市場が成り立ち、この市場から企業は資金を得る。だから、株の売買で儲けることは悪いことではない。株を売買する人は儲ける時もあれば損もする。それは自己責任である。自己責任を支えるために法律は厳しいルールを定めている。今、騒がれているケースは、このルールに違反した疑いがもたれているのである。 

 ライブドアの堀江氏は粉飾決算の疑いだ。株を売買する人にとって決算書類は最も重要な判断材料だからそれを偽ることを法は厳しく禁じている。村上ファンドの村上氏は、インサイダー取引の疑いがもたれている。一部の者だけが事前に有力な情報を握って売買すればこの者は大きな利を上げ他の者は損をする。多くの投資家を守るために法はインサイダー取引を禁じている。日銀総裁は、株につき最も重要な情報を持っているといえるから、この人が株を売買するとインサイダーのように思われ、株式市場の信用が疑われる。

現代の社会は複雑でダイナミックだ。高校生が主張するように人は得意な分野で力を発揮することが重要だが、それを認めた上で、中学生の言う、「汗を流して働く労働」の素晴らしさをかみしめたい。

(大切な情報を共有する広場をつくります。日記の読者が広がることを願って)

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