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2006年5月 4日 (木)

ゴールデンウィークは憲法だ。憲法改正を考える(4)

憲法9条について読者から質問が寄せられた。その中に「9条は自衛権も認めていない、理想的過ぎるから改正して自衛権を認めるべきだ」というものがあった。

 結論からいえば、自衛権は認められるが集団的自衛権の行使は認められない。私たち個人が他人から攻撃されて身体生命が危ない時、身を守るために戦うことは、法律に書かれていなくも当然に認められる正当防衛の権利である。

 このことは、国家についても同様である。例えば北朝鮮が攻めてきた場合に戦う権利がないからやられっぱなしということはあり得ない。個人の場合の正当防衛の権利と同様、全ての国に固有の権利として自衛権は認められる。

 自衛権は認められるが、自衛権を行使する手段として、9条は、戦争をしてはいけない、軍隊を持ってはいけないと定める。これではあまりに非現実的ではないかという反論は、当然に出てくる。そこで、政府の解釈は、自衛隊の存在は許される、自衛権を行使して、自衛隊で戦うことができるというもの。

 集団的自衛権とは、自分の国以外で、同盟国などが攻撃をうけ、それによって自国の安全が侵害されるおそれがあるとき、同盟国が協同で(集団で)武力攻撃を排除できる権利である。例えば、米国領のハワイやグアムの基地が攻撃され自衛隊が米軍を支援する場合である。(自国以外というのは自国が攻撃された場合は、自衛権の行使となるから)

 政府の見解は、集団的自衛権の行使は認められないとしている。それは、9条が「国際紛争を解決する手段として武力の行使を認めない」からである。(改正案は、これを認めようとする)

 大江健三郎等が「9条の会」を立ち上げ、それに呼応して全国に「9条の会」が出来る中で、群馬大学でもこの会をつくる動きがある。1日の「日記」で触れた群大の動きがそれである。

 これらの動きは、9条が改正問題の中で特に社会の関心が高いことを示す。9条の改正は日本国の運命を左右する重大事なのだ。

 ここで、自民党の新憲法草案・9条の要点に触れる。

一項は、我が国の平和と独立、国と国民の安全を確保するため自衛軍を保持すると定める。二項は、自衛軍の活動は国会の承認と統制に服すること、三項は、自衛軍は、国際社会の平和と安全を確保するために国際的に協調して行われる活動を行うことが出来ると定める。

 三項は、集団的自衛権を認め、それは、紛争のような場合に自衛軍の派遣を可能にするように読める。平和主義による歯止めは、改正案によって可能なのか。真剣に考えてみたい。(続く)

(憲法を読む輪が広がる事を願って。読者に感謝)

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