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2006年4月 9日 (日)

将来の不安に備え、成年後見人制度を知ろう

高齢者を狙う悪質商法の被害は増える。認知症高齢者は推計170万人と言われる。これらの人や知的障害者は、財産の管理や社会生活上の契約などどうやったらよいのか。平成12年スタートの成年後見人制度は不可欠な制度だ。本県も対応に新しく予算をつけた。

 成年後見人は、認知症の人など判断能力が不十分な人の財産管理や身上監護等を本人にかわって行なう者で、家庭裁判所が選任する。

 一つの例をあげる。「母と暮していたある精神障害者は、母が亡くなって自宅やアパートなどを相続した。遠方にいる親族が後見の申し立てをした。家裁は親族は遠くに住んでいること、主な、事務は不動産の登記手続きと管理であることから司法書士を成年後見人に選任し、併せて、成年後見権監督人も選任した」

 今日の社会は難しい社会である。法律の知識が乏しかったり、少し油断すると正常人でも罠にはまる。県消費生活センターに寄せられる高齢者の相談件数は年々急増している。

 これからの社会では、成年後見制度を利用する人は確実に増えると予想されるが、そのような状況になった時、誰に頼んだらよいか戸惑うことが多いであろう。そこで、県社会福祉協議会は、成年後見人を紹介する「福祉後見センター」をつくることにした。県は補助金500万円を計上した。

 ここは、成年後見人を求める高齢者や障害者がいる場合、センターが仲介役をして、弁護士会、司法書士会、社会福祉士会などに問い合わせて適任者を紹介する。そして、本人や親族などの申し立てに基づいて、家庭裁判所は調査し一定の手続きを経て審判により選任することになる。成年後見人は、その事務について家裁に報告するなどしてその監督を受けることになる。

「成年後見人制度には、実は二種類ある。任意後見制度」

 以上の説明は、「法定後見制度」であるが、もう一つは、「任意後見制度」である。

 任意後見制度は、本人が十分な判断能力があるうちに、将来のことを考えて、あらかじめ人(任意後見人)を選び、契約を結び、それを公正証書にしておくのである。将来本人の判断能力が低下した後で、家庭裁判所が選任する「任意後見監督人」の監督のもとで、任意後見人は、契約にもとづいた事務を行なうのである。

 私の知人には不動産や預金を持つ老人がいて恨みを抱く近親の者に財産を渡したくないと悩んでいたが、その後、認知症になり判断できなくなってしまった。また、爪に火をともすようにして多額の貯金をした身寄りのない老婦人がその金の使途も定めず死んでいった例もある。

 成年後見制度は、人間の意志を尊重するための成熟社会のルールである。

(成年後見制度が周知され生かされることを願って。読者に感謝)

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