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2006年3月18日 (土)

自殺者3万人を肌で感じる

数千万円の借金を抱えた友人の相談を受けた。やむを得ず自己破産の手続きをとることになった。小さな商売を営む人である。他人に迷惑をかけることが耐えられず、神経をすり減らして死のうと思ったことが何度かあると語っていた。この友人の話から自殺者の心理が分かる気がした。

 昨年夏、南米アルゼンチンを訪ねたとき、県人会の人が、「日本は豊かな国なのに多くの人が自殺するのは分からない。ここでは自殺はない」と話していたのを思い出す。

 平成10年以降日本全体で、毎年3万人前後の自殺者がいる。人口10万人当たり、23.8人。これは驚くべき数字である。

 主要国の比較を見ると、現在世界で一番自殺者が多いのは、ロシアである。次いで、ハンガリー、日本、フランスとなっている。終戦直後から昭和33年位まで日本が世界1位だったこともある。

 総務省は、重要かつ緊急の課題として自殺減少に向けた取り組みを始めた。

 群馬県の自殺者は昨年559人で全国6位である。県の自殺防止対策会議は、今月7日本年度最後の会合を開き新年度の活動方針を決めた。主なものは、自殺の一因となるうつ病の実態調査、自殺未遂者支援事業、遺族のケアなど。自殺を個人の問題ととらえず、うつ病などの兆候がある人を地域社会全体で支える環境の整備に力を入れる。

 地域のあり方が、自殺の一因とされるうつ病と関係あることを調査した例がある。地域の助け合い、人と人とのつながりが強いところはうつ症状が少ないというのだ。秋田大医学部の調査である。(秋田県は、10年連続で自殺率が全国第一位)

「人の命は万宝の第一」といわれる通り、命は人間にとって最も大切なもの。死はこの大切な命を消滅させることであり、人間にとって最も苦しい窮極の出来事である。誰もが一日でも長い命を願うのに、自らこれを捨てることは正に異常である。毎年の自殺者3万人の中には、失業や倒産といった経済的要因で死を選ぶ人も多いといわれる。死を決めることは、客観的には、人生最大の判断ミスであることが多いに違いない。その瞬間を踏み止まらせる工夫が社会に必要である。「命の電話」もその一つであるが、更に多様な相談システムを地域社会に設けることが重要だと思う。人間を大切にする社会は自殺者を出さない社会である。病める社会を治すカギは地域社会の活力である。

(真に豊かな地域社会の実現を願って。読者に感謝)

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