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2006年2月 8日 (水)

知事の提案は理解できない

 条例で定める現在の県議会の議員定数は56である。この定数をどのように改めるかをめぐって、県議会は、議会改革検討委員会で議論してきた。この問題は議員の身分に深く関わることだけに、各会派や政策を研究するグループなどで真剣に議論されてきたのである。私の知る限りでも「合併によって変化し、また高齢化や過疎が進む郡部の民意が反映されなくなると困る」とか「自分の立場にとらわれた議論をしていてはまとまらない」といった切実な意見が出されてきた。検討委員会では、これらの議論を踏まえ、さらに

いろいろな角度から審議が進められたのである。そして、議会の大筋は6議席減らして50議席とする方向でまとまりつつある。ここに至って、知事の45議席案が表明された。

 私は二つの理由で知事の提案に疑問を抱く。一つは、議会の自主性を軽視するのではないかということである。議席数は、議員の身分だけでなく議会の権能に関わることだから、何よりも議会の自主性が尊重されなくてはならない。そして、議会の結論がまだ決まっていない現段階で知事独自の提案を出すことは、議会の審議の過程を無視するものではなかろうか。民主主義の本質は審議の過程を重視するところにある。

 二つ目は、新聞報道で見る限りでは、知事が理由としてあげる、「市町村の数が39に」、「市町村議員数が3-4割」、「県職員数が17%」、それぞれ減少する、という点は、県会議員の定数を考える際の本質論ではない。むしろ、行政改革、コスト削減論と同列に考えているものと思われる。(コスト削減の観点も重要だが先ず本質論である)

 では、その本質論とは何か。多様化している住民意思を反映させて、執行部に対するチェック機能、監視機能を果たすことが出来る議員数はどうあるべきか、ということである。そして、地方分権が進み、県議会の役割が歴史的に大きくなっていることを踏まえて、このことを考えねばならない。その上で、経費、つまりコストの削減も検討すべきである。

 憲法は、地方公共団体には、法律の定めるところにより、その議事機関として議会を設置すると定める(93条)。これは、地方自治の中核として、憲法が議会をいかに重視しているかを示すものだ。分権型社会が本格化する中で、憲法のこの規定が光ってきた。しかし、個々の議員が頑張らないと、経費削減のために数を減らせと、本質論がすりかえられてしまう。知事の提案を議会活性化のための警鐘と受け止めたい。

(議会の真の活性化を願って。読者に感謝)

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