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2006年1月23日 (月)

金が万能の社会はどこへ流されるのか。「銭ゲバ」を読む

若いころ「少年サンデー」に連載され愛読した「銭ゲバ」を書架から出して読んだ。私を読む気にさせたものは最近の拝金主義的な社会の傾向である。ジョージ秋山のこのマンガに、かつての私は強い衝撃を受けた。今、改めて読んで新鮮な緊張感を覚える。それは、今日の社会にも「銭ゲバ」が存在するが故にこのマンガが訴えるものが心に迫るからであろう。主人公の蒲郡(がまごおり)風太郎は貧しくみじめな生い立ちである。学校ではいじめられ、実の父は女をつくって家を出る、「母ちゃんが死ぬ助けて」と医者に泣きつくが金を払わないから駄目だといわれ、母は死ぬ。風太郎は、こんな生活の中から金が全てだ、金があれば「人の心も動かせる」と信じ、金の亡者となり次々と人を殺して巨億の富と地位を手に入れる。

風太郎の登場は1970年(昭和45年)のことであるが、今日の社会は、様相を異にして人の命よりも金、金のためなら何でもするという風潮が勢いを増している。保険をかけて人を殺す事件が続いてきた。最近は大きな地震が近いといわれる中で大規模な耐震偽装が発覚した。皆、金のためだ。そして、今回、ライブドアの事件がおきた。

堀江社長は、「人の心も金で買える」といっているという。この言葉に表れている金銭感覚は風太郎と同じだ。指先の操作だけで魔法のように金が沸いて出る。酔いしれるホリエモン。テレビで報じられる彼の踊る姿はポンポコダヌキのようだ。

多くの若者がホリエモンに象徴されるような生き方に拍手を送っていることが恐い。ニートといわれる働かない若者が増えている。ホリエモン流の生き方はニートだけでなく多くの少年たちに刺激的に映るだろう。教育の場で逞しく生きる力を育もうとするとき、額(ひたい)に汗して働く職業観を教えることが大切だ。

今、企業倫理が求められている。ハイテクの分野でも同じことだ。少年たちにもこのことを教えなければならない。銭ゲバの風太郎は、結局は、金で人の心を動かすことは出来ず、悲惨な末路を迎えたのである。

(青少年の健全な歩みを願って。読者に感謝)

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